わたし達の活動について |
今回の「データの改ざん・ねつ造」は内外に素材を供給している大企業の不祥事として、取引先に大きな負担を掛け、社会的責任を問われ、大きな批判を浴びています。 一方、職場では「会社は大丈夫か」と不安の声が聞かれ、動揺も広がっています。 今回の不祥事の根底にある本当の原因を明らかにして、それをベースにした本物の改善策が実行され信頼回復につなげる。神鋼党委員会は、この大きな課題に組合員の一員として、積極的に関わっていきたいと決意しています。 本日現在、全容が解明されていない中ですが、会社を立て直し、労働者の雇用とくらしを守るために、3つの緊急提案を発表します。
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@従業員への説明責任を果たし、現場の声を聞け | ||||||||||
「社長の言葉がむなしく響く」・・・ある職場で耳にしたつぶやきです。
2000年の「企業倫理綱領」や、今年の「Next100」の「3つの約束」「6つの誓い」を、「守れ守れ」と言ってきた経営陣に従業員の不信感が高まっています。 11月10日に「原因究明と再発防止に関する報告書」(以下、「報告書」と略記)が発表されました。その中で、注文を受ける際には工程能力を把握したうえでの工程設計が出来ていなかったと書かれています。誰が考えても当たり前のことが当たり前に出来ていない。そんなものづくりの状態にした経営者の責任は重大です。 また、11月11日の記者会見で「複数の役員が不正を黙認していた」との報道の真偽を問われ、社長は、明確に否定せずに、外部委員会の調査結果を待ちたいと回答しました。社長自身が調べればすぐ分かることを、人任せにすること自体、信頼が更に崩れます。 こういう様々な不信感に応えるには、従業員に対しても真剣に向き合い、全容の説明責任を果たし、押しつけでなく、現場のものづくりの声をしっかりと聞いて、それを経営に活かすことが求められています。このことを経営陣に強く要求します。 | ||||||||||
A「不祥事による損失を従業員・協力会社に転嫁するな | ||||||||||
今回のデータの改ざん・ねつ造の責任は経営陣にあります。効率や儲けだけがひたすら優先され、失敗や意見具申が許されない経営の在り方、安全性に問題がなければいいといった危機意識の欠如等々。従って、今回の不祥事によって損失が発生しても、それを従業員や協力会社に転嫁することは許されません。内部留保は何のためにあるのか?こんな時こそ、活用すべきです。 また、不祥事のあった部門はもちろん、なかった部門でも、データの照合、客先への謝罪や状況説明に追われ、てんてこ舞いです。残業代の不払いといった違法行為を行わないこと、また心身の健康管理にも万全を期すべきです。 | ||||||||||
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B外部調査委報告書の全面開示を | ||||||||||
私たちは、この年末にもまとまる予定の外部の弁護士による外部調査委員会の報告は、今後の再建のカギの一つとして注目しています。ところが、「報告書」では、「外部調査委員会からの取締役会への報告を受け品質ガバナンス再構築検討委員会での諸施策の検討を進め、最終的な再防止策に反映する予定である」と記載されているだけで、全面公開するとは言っていません。全面公開して、広く検討され討議された上で、経営責任として信頼回復の道筋を示すことを要求します。 |
組合は今こそ、会社から自立して、役割を果たせ!
組合は会社の中の一方の当事者として経営の社会的責任のチェック機能を担っています。今回の不祥事に関してそのチェック機能を果たしてきたのかが問われています。 これほど組合員の不安や動揺が広がっている中で、組合はそれに相応しい活動をしているでしょうか。相変わらず会社とのやりとりを職場に配布して事足れりとする従来のスタンスを繰り返しています。 多くのマスコミ関係者から、組合に取材を申し込んだが一切断られたと聞きました。こんな時こそ、組合の見解を社会に発表し「信頼回復に努力する」と宣言すべきです。取材拒否は「組合は信頼回復能力がない」との印象を与えかねません。
組合の原点は、会社から自立した自主的な活動で経営をチェックし、労働者を守ることです。 |
「原因究明と再発防止の報告書」 |
「報告書」は「神鋼ホームページ」の「プレスリリース」で閲覧できます。 この報告書は本当の原因が明らかになっていないため対策が不十分、又はおざなりであるという問題を抱えています。いろいろがありますが、私たちは次の2点について特に問題視しています。 |
@この問題の根底にある「ものづくり力」が原因として取り上げられておらず、そのため、人減らし等の効率化追求の反省や人材育成など肝心の対策が抜けています。 |
A「不正を不正と言えない組織風土があり、なんでも言い合える、耳に痛いことも言える風土を築く。全社員を対象に役員・幹部との対話集会等、コミュニケーションの機会を充実する」とあります。ここでも、なぜそんな風土が生まれたのか、その原因分析がないため、改善策がお題目に終わっています。上位下達、異論や批判者の排除と不利な人事評価、パワハラ・セクハラ・男女差別・下請け差別など、この問題の根は深いが、そのような問題意識はありません。これでは組織風土の改革はできません。 |
報告書(全体で28ページ)の目次 | |||||||||||||
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みなさん、生の声や本音の意見を、どんどんお寄せください(内容は口外しません)。 職場でも、みんなで話し合い、そして発言しましょう。 みんなの力で、働く人々から犠牲をだすことなく、職場・会社を再生させましょう。 |