参院選 日本共産党への支持を訴える(4)
人にやさしく強い経済 「分配から成長へ」転換し経済の好循環を実現しよう 円安による物価上昇、上がらない賃金と年金、重い教育負担・・・。くらしの問題も参院選の重要な争点です。第2次安倍政権(2012年末発足)は、「企業が儲かれば、それが国民全体にも波及し、くらしが良くなり消費が増え経済の好循環が生まれる」と「アベノミクス」と称する新自由主義の政策(規制緩和と異次元の金融緩和、大企業減税と消費税増税、社会保障費削減等)を、「日本を世界で一番企業が活躍しやすい国」にするとのスローガンの下で進めました。 しかし、現実には企業は利益を従業員に還元せず内部留保を増やす(資本金10億円以上の大企業は、2012年から20年にかけて内部留保を130兆円増やし466兆円に)。株価は上がるがGDPは停滞する。国民の間に貧富の格差が広がるという異常な経済状況が作られました。このような現実に直面した岸田政権は、「新しい資本主義、成長から分配へ」を掲げ「金融所得課税の強化」を一旦は口にしたもののすぐに取り下げました。既に破綻した「貯蓄から投資へ」を「貯蓄から資産形成へ」と焼き直し、国民一人一人の資産が運用で増やせるかのような幻想を振りまき始めました。その一方、分配の具体策は示しません。「アベノミクス」で増えた内部留保の一部を課税により社会に還元させ、経済の好循環を作り出しましょう。連合も2020年春闘を前に、「『内部留保を配分に回せ』は、産業や企業の発展を考えない人達」という主張を、「内部留保の積み上がり方は異常であり、もっと働く者に配分すべきだ」と変えてきています(2019年12月神津会長、当時)。 日本のGDP約541兆円(2021年度国民経済計算)の約54%は個人消費です(下グラフ)。勤労者が働いて得た給与やボーナス、退職者が受け取る年金は、生活のために使われます。勤労者や退職者が買う製品、サービス等を生産、提供するのは企業です。企業が利益をためこむのではなく、従業員に還元すれば消費も増え、その結果、企業活動も活発になり、設備投資も増えます。一部富裕層だけでなく、多くの国民の収入を増やすことで経済の好循環を作り出せます。
日本共産党は、次の五つの経済政策を訴えます。
経済の好循環を作り出せば、神鋼はじめ個々の企業の経営にも追い風となります。神鋼は、これまで経済環境悪化に伴い「危機的経営状態」に何回も陥り、その都度ボーナスの減額、残業制限、福利厚生の一部凍結など従業員に負担を強いてきました。社会的分業の連鎖によって成り立つ現代の経済社会において、神鋼が経営目標と掲げる「安定収益基盤の確立」は、経済の好循環の下でのみ達成可能です。「分配から成長へ」転換し、経済の好循環を実現するために奮闘する日本共産党への支持を訴えます。
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