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在宅勤務ってどうですか?

コロナウィルス感染予防のために、業務遂行に支障のないように工夫・調整したうえで、在宅勤務が5月から実施され、継続中です。
「在宅勤務」を経験されて、みなさんはどう思われますか?
職場からは、こんな声があがっています。
家庭では会社事務所のような業務環境を確保・維持することが難しい。
ネット会議中に子供さんの声が入る。ペットが画面に突然現れる。・・・
業務を進めていく上で、同僚や上司と円滑なコミュニケーションをとるのが難しい。
PCの画面を通した議論になるので、TVゲームの登場人を相手にしているような錯覚にとらわれる。
上司の指示・判断に時間がかかり、業務が思うように進まない。
「ものづくり」の現場では、出勤している一部のスタッフに負担が押し付けられる。現場のトラブルに、迅速に対応できない。
「ものづくり」に不可欠な、現場とスタッフが協力し合う関係、仕組みが機能しなくなっていると感じる。

在宅勤務については、働く環境という点からも見ていく必要があります。
作業環境については部屋の広さ、窓、照明、室温・湿度などについて、労働安全衛生法に基づき定められた「事務所衛生基準規則」があります。また「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」では、机の大きさや椅子についても定められています。

経費の面では通信費用や光熱費は、どのように扱われているのでしょうか。厚労省のテレワークガイドラインには、経費の限度額や請求方法、誰が負担するかなど「あらかじめ労使で十分に話し合い、就業規則等に定めておくことが望ましい」としています。

参考:
・厚生労働省の「テレワークにおける適切な労務管理のためのガイドライン」
・情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドラインについて(◆令和01年07月12日基発0712第3号)

その他に、就業時間管理が適正に行われているか。休憩時間はとれているか、長時間労働になっていないか(子供が寝静まった夜に仕事をしているとの声も聞かれます)。成果のはかり方など、在宅勤務が抱える問題点は山のようにあります。
会社としても「在宅勤務に適した業務の切り分け、従業員の心身の不調への気づきや困りごとの相談機会の減少、在宅勤務の労働時間管理等の課題も生じており、それらに対応した仕組みを整えていく必要があると考えている。」と懸念があるようです。

労働組合が在宅勤務の実態調査をし、労働者の疑問や困っていること、要求をまとめて、職場、業務内容に応じて在宅勤務の適否を含め、早急に会社と協議を始めてほしいです。

経団連の成長戦略にも「持続可能な資本主義」を目指すということで、「時間と空間にとらわれない多様で柔軟な働き方」として、在宅勤務等をいっそう進めようとしています。神戸製鋼でも新型コロナの収束後においても「働き方改革」として在宅勤務を活用していくことになることは考えられます。コロナ禍に乗じた、火事場泥棒的なやり方に反対します。

コロナ感染予防のために、人同士の物理的な接触を減らすことが効果的であることは感染症専門家からも指摘されており、在宅勤務自体に反対するものではありません。関係者間で納得、合意が得られる「業務遂行に支障のないように工夫・調整」が、行われることを求めます。

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