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従業員よりも株主が大切なのか?

4月5日神鋼は、2月5日に発表した営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益について、上方修正した。それによると、今年度(2020年度)3月期の経常利益を100億円の赤字から60億円の黒字に、当期純益(親会社帰属)も0から70億円になる。また、これに応じて3月期末無配当から1株当たり5円の配当実施と公表した。これに合わせて組合との協議も行われた。 会社は、この間19-20年度2期連続で経常赤字を見通す中、従業員に対して当社グループ存続の危機と訴えてきた。組合との協議の主な内容は以下のように伝えられた。

会社は、当初危惧された大幅な赤字を回避し、2020年度下期の黒字化を確実にできたのは、従業員の緊急施策への協力、各職場における最大限の努力・創意工夫を積み重ねた結果であり、深く感謝すると表明した。 その一方で、組合が質した一連の事項について、次のように回答。一時休業については、生産量の回復状況を見て事業所単位で日数の縮小や取りやめを判断と述べていたが、2021年4月末を以って、全社で取りやめると変更。時間外労働削減については、2021年度も継続。コベルコ・カフェプランの凍結解除については、まだ凍結解除できる段階ではない。2021年度の一時金については、2020年度の業績確定後、2021年度の見通し等を踏まえて判断。

組合は、2021年度黒字化を確かなものにすることに異論は無いと言いつつも、2020年度最終決算および2021年度予算見通しによっては、生活に直結する緊急収益改善策については一定の緩和を求めるべきと考えると表明し、改めて協議したいと申し入れた。 以上のように、会社はこの間の収益改善に対して従業員に感謝の言葉は口にするものの、収益の上方修正と同時に5円の期末配当を発表した一方で、組合からの非常につつましい最小限の要求に対しては、後ろ向きの回答であった。

従業員に対する感謝は何処へ行ったのか?収益が改善されるのであれば、まず第一にこの間、辛抱し努力してきた従業員に還元すべきと考える。順番が違う。 組合も、“生活に直結する緊急収益改善策については一定の緩和を求め”会社と真剣に協議することが求められる。私たちも、声を上げて組合に働きかけ、応援しよう。

*期末5円配当。発行株式数3億6,400万株(2020年3月末)。配当総額18億2千万円。 コベルコ・カフェプラン年間8万5千円相当。従業員数1万1,560名(2020年3月末)。費用総計10億円以下。

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